英語のアンテナ

英語過敏な私のお話し

英語でもテイクアウトと言いますよ

 パンデミックが発生した後、飲食店では出前や持ち帰り対応のお店が多く見られるようになりました。今ではお店の外にはテイクアウトと書かれたのぼり旗をよく見ます。ネット上ではこのテイクアウトについて「英語ではテイクアウトとは言わない」とか「ほぼ使わない」とか、テイクアウトは和製英語だと言わんばかりの情報が氾濫していますが、英語でも takeout と言います。ただ日本でのテイクアウトの使われ方が間違っているだけです。動詞も名詞も形容詞もごっちゃにしてしまい、このような勘違いが生まれるのでしょう。


 これはアメリカのTVドラマの字幕を表示させたものですが、

 ” … eating Chinese takeout, ”
 「… 中華の持ち帰りを食べたり、… 」と言っています。

アメリカの TVドラマ

 ファストフードのカウンターなどでは確かに「テイクアウトですか?」とは聞かれません。そこでは次のような感じに聞かれるでしょう。

 ・ For here, or to go?  (Is that for here or to go?) 
 ・ To stay, or to go?  

店の人は、お客さんが持ち帰り料理が欲しいのかを聞きたいのではなく、買った料理をここで食べるのか持ち出すのかを聞きたいだけです。それによって料理を、トレーの上に出すのか、紙袋に入れるかの対応が変わって来ます。(地域によっては料理にかかる税金も変わります) そこでカウンターでは「ここに居るのか、外に行くのか」ということが聞かれます。

 

 takeout は動詞ではなく、以下のように名詞か形容詞として使われます。

 ・ to eat takeout.  持ち帰り料理を食べる。(名詞:上記のTVドラマと同じ)
 ・ to order takeout food.   持ち帰り用の食べ物を注文する。(形容詞)

なお、take out :  動詞 + 副詞 の句動詞としての「連れ出す」、「抜く」、「殺す」、とは別物です。

 

Chip Shop

 日本ではアメリカ英語の「テイクアウト」が定着していますが、イギリス英語では takeaway (テイクアウェイ) と言います。個人的にはイギリス英語の表現の方が持ち去るといった感じが出ていて「持ち帰り」には合っているように感じますが、いかがでしょう。